菊と桐を共に並べた文様は高貴な文様とされ、特に16弁の菊と五三の桐は皇室の紋章とされています。秀吉はじめ武家も好んで使っています。江戸末期(1823年)に石川県大聖寺の豪商・吉田屋伝右衛門は100年余り途絶えていた九谷焼の再興を果たし、この大きな平皿も生み出しました。オリジナルは東京の出光美術館にありますが、オーナーの出光佐三氏が私共の九谷美陶園に来られ、この菊桐文様の平皿を記念品のためのレプリカを作るように依頼されました。出光美術館は九谷焼の収集では有数の美術館ですが、その中でも最も素晴らしい1点と思われて記念品に選ばれた思います。日展や伝統工芸展に入選の山岸雄三が絵付けし今日も同じように絵描いている豪華な作品です。
山岸 雄三氏
私共の親戚の山岸雄三さんには、とてもお世話になっています。
寺前瑛生の父の実家が山岸家でお正月に伺うと、沢山のお料理を自作の20枚揃いの立派な大聖寺伊万里に盛り合わせて出されます。
日展、伝統工芸展に何度も入選されていますので、九谷美陶園の古九谷写し、吉田屋写しはほとんど山岸雄三氏に描いてもらいます。
山岸家からは山岸政明氏、その子息の山岸大成氏も九谷焼の陶芸家として成功されて居られます。
出光美術館の作品を写しで会社の記念品に作るために、社長の出光左三氏が私共の工房まで来られて 依頼されました。
その時も山岸雄三氏に描いてもらいましたがとても良い出来でお喜ばれ致しました。それが 菊桐文様尺二皿です。
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