渋みのある色使い伝統深き日本の美
今上天皇陛下がご成婚される前の皇太子時代に(1992年10月)、石川県加賀市の国民文化祭をご覧になるために山代温泉の白銀屋(現在の星野リゾート界加賀)にお立ち寄りの際、金襴手瓔珞文様夫婦湯呑をお買い上げいただきました。
ご婚約が発表されてからは当時婚約者でいらした小和田雅子様のお土産であったと推測が広がりました。
また宮内庁では贈答品としても多く使用され、英国チャールズ三世(イギリス王)への贈答品のほか、さまざまな海外の著名な方々に広く愛用されています。
普段使いのしやすい温かみのある手描きの湯呑は贈答品として大変喜ばれます。
技法と文様について
赤絵は絵具の性質上、にじみにくいため器全体に細かく書き込むことができます。赤だけでなく金で華やかに彩られたものを「金襴手」と呼びます。
瓔珞とは、古代インドの貴婦人の珠玉や金属玉を紐で繫いだ装身具です。古い文献には仏像にも装着したものが見られます。